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秘密部屋


ちょい古いけど、月姫のSSです。
書いたのは、このPCを買ったばかりの時だから、ざっと5年前ぐらいです。
それでも宜しければ、そのままお読みください。




       夢の領域

 夢を見た。

 悲しい・・・ただ、悲しい夢を。

 何故、俺が見なければならないのか・・・?


「・・・」
 眼が覚めた。
 まだ、翡翠は俺を起こしに来てはいない。
 それもそうだ。
 時間はまだ五時半を回ったところ、彼女が起こしに来るのは六
時半以降だが、俺が起きたことを感じればすぐにでもやって来る
だろう。
 眼が覚めると、いつもの『死の線』を消すために眼鏡をかける。
 この眼鏡は『先生』から貰った、そして俺の正気を繋ぎとめる
唯一の手段だ。
「んっ・・・」
 軽く伸びをする。
 夢の内容は・・・もう殆ど覚えていない。
 ただ、漠然と悲しかったということだけは覚えている。
 何故か眼が霞んでいるので眼を擦ってみる。
「・・・何で?」
 理由は解らない。
 でも、一筋の涙が流れていた。


 あれから数分後、翡翠が時間通りに起こしにやって来た。
  コンコン
「志貴さま、起きていらっしゃいますか?」
 既に涙は止まっている。
「あぁ、起きてるよ。どうぞ」
「では、失礼します」
 そう言って、翡翠が部屋に入ってくる。
「志貴さま、おはようございます」
 翡翠がいつもの、落ち着いた顔で、落ち着いた朝の挨拶をする。
「ん、おはよう、翡翠」
 こちらもいつものように挨拶を返す。
「お着替えをこちらに置いておきます。
 ・・・志貴さま、どこか具合が悪いのでは?顔色が優れないよう
 に窺えますが・・・」
 ふと、翡翠が心配そうに尋ねてくる。
「いや、そんなことはないよ。ただ、夢見が悪かっただけだから」
 内容は覚えてないが、嘘はついていない。
 ただ、それにより泣いていたのだが・・・。
「・・・」
 翡翠がこちらをじっと見ている。
 そんなに見られるとこっちは赤面してしまう。
「うっ・・・、ほら、大丈夫だから。えーと、秋葉はもう起きてる
のか?」
苦し紛れに訊ねると、翡翠も諦めたようで、
「はい。秋葉さまはいつものように、既に居間でお茶を飲んでおら
れます。朝食の準備もできておりますので、お着替えになられた
ら、食堂にお越しください」
そう言うと、失礼します、と言って翡翠は俺の部屋を後にした。


「おはよう、秋葉。それに七夜さんも」
俺は居間に降りて、座っていた二人に挨拶をした。
「おはようございます、兄さん」
と、秋葉はカップを片手に持ちながら優雅に、
「おはようございます、志貴さん」
と、七夜さんは朗らかに挨拶を返してきた。
 ちなみに、翡翠は壁際に待機している。
「七夜さん、朝飯の用意をお願いできますか?」
「はい、かしこまりました。少々お待ちくださいね」
七夜さんはそう言うと、すぐに食堂に向かった。
それを見送ってすぐ、ちょっと鋭い視線がこちらを睨んでいる
ことに気付いた。
 勿論、秋葉の視線であることに間違いはない。
 俺が秋葉の向かいの椅子に座ると、
「兄さん、言葉は丁寧にと、何回言えば気が済むのですか!?」
 いつもの叱責。
「兄さんは遠野家の長男なのだ――――」
「志貴さーん、ご用意ができましたよー!」
 秋葉の声を遮って、食堂から七夜さんの声が聞こえた。
 少し早い気もするが、ナイスタイミング!
「んじゃ、食べてくるよ。」
 俺はそう言うと、そそくさと食堂に向かった。
「ちょ・・・待ちなさい。兄さん!」
後ろから何やらお怒りの声が聞こえてくるが、勿論無視だ。


 食堂にて―――
「毎朝大変ですね?」
 なんて、七夜さんが声をかけてくる。
 どうやら、俺を助けるために早めに呼び出したらしい。
 その証拠に、七夜さんは最後の一つであろうお皿をお盆に載せて
食堂に入ってきた。
「ありがとう、七夜さん」
素直に礼を述べると、
「いえいえ。このくらい大したことありませんよ」
 と、お皿を置きながら返してくる。
「いや、でも結構助かるよ。毎朝毎朝あんな小言を言われるのはまっ
ぴらだし」
「そうですね?。ですが、原因は志貴さんにもお有りであるというこ
 とは忘れてはいけませんよ?」
「・・・はい」
七夜さんにそう言われると、納得せざるを得ない。
確かに、俺もこの屋敷の生活には慣れなければならない。
いや、慣れてきてはいるのだが、八年間も庶民の暮らしをしてきたの
だ、その習慣が抜けきらないのも当然だ。
 だが、七夜さんはもう慣れている。
 彼女は、ある吸血鬼事件の終わりに、毒を飲み自殺しようとした。
 だが、辛うじて俺の眼の力で一命を取り留めた。
 その後、病院で意識を取り戻したが、記憶を失っていた。
 彼女は琥珀という存在を捨てたがっていた。
 だから、翡翠と考え、『七夜』という名前を与えた。
 そうして彼女は屋敷へ戻ってきた。
 琥珀としての記憶を失った状態で。
 翡翠の双子の姉として。
 また、秋葉の付き人として。
 七夜として。
 しかし、彼女は既に慣れている。
 屋敷での習慣を身体が覚えていたからだろうか。


朝食も終わり、いつものように翡翠に見送られて家を出る。
学校に行く途中、ちょっとした眩暈がした。
「ん・・・」
大丈夫だ。
このくらいなら問題な―――
―――つ――がる―――
「え・・・」
 辺りを見回す。
 何もない。
 でも、確かに聞こえた。
 頭に直に響いた。
「・・・繋がるって、何だよ?」


 先程の眩暈の時に聞こえた言葉を考えながら登校した。
机に着くと、珍しく朝から来ていた有彦に、
「朝っぱらからナーニ時化た顔をしてんだ?
 もしかして、また屋敷で何かやらかしたのか?」
 と、ニヤニヤした顔でそんなことを聞かれた。
「いや、いつものように説教は受けたけど、何でもないよ」
 普段と同じように返す。
「・・・じゃあ、他に何かあったのか?
 変なテレパシーでも聞こえたのか?」
「・・・!?」
 いきなり真顔で聞いてくる。
 時折、コイツの俺に対する勘の鋭さに恐怖を覚える。
 だが、仕方のないことなのかもしれない。
 なんせ、コイツとの付き合いも小学以来だ。
「どうやら図星みたいだな・・・」
有彦は微妙に呆れた顔つきになると、
「・・・何も言いたくないみたいだし、特に興味もねえ」
 と言うと、何も言わない俺を一瞥して自分の席に戻っていった。


 朝のホームルームが終わり、何となく教室を見回してみる。
 見慣れたクラスメイト達、机、黒板。
 ふと、本当に誰もいない席を見る。
前の吸血鬼の事件が脳裏によぎる。
吸血鬼事件に巻き込まれたクラスメイト。
―――弓塚 さつき―――
そのクラスメイトの名前。
―――ピンチになったら助けてね―――
彼女は俺にそう言った。
でも、助けることはできなかった。
彼女は吸血鬼となっていた。
そんな彼女と再会した夜。
あの鮮血。
彼女の罪。
また、電話で呼び出された別の夜。
そして、彼女に告白され、彼女を・・・殺した。
殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺し
た殺した殺した殺した殺した殺し――――――
―――ありがとう―――
その言葉が頭をよぎった。
彼女が残した、最後の言葉。


あれから午前の授業が終わり、昼休みになった。
今日は何だか食欲が湧かない。
そこに、
「何だか元気がありませんねぇ?、遠野君は」
「そうなんすよ、先輩。
 朝からこんな愉快な顔をしてるんすよ」
 と言いながら、シエル先輩と有彦の二人がやってきた。
「誰が愉快な顔だ、有彦」
すかさず返すと、
「そのくせツッコミはちゃんと返してくるんすよ」
 などと、先輩にぼやいている。
「先輩、こんにちは」
 ちゃんと挨拶をする。
「こんにちわ、遠野君」
 先輩も朗らかに挨拶を返してくる。
 ちなみに、このシエル先輩はカレーが大好物である。
 学校の食堂では、カレーに関するモノしか頼まず、パン類ではカ
レーパンしか食べない、色んな意味で危ない人だ。
「遠野君、ご飯は食べないのですか?」
「今日は食欲が無いので・・・」
「いけませんよ、ちゃんとご飯を食べなくちゃ。
 あ、そうだ。
 このパンを分けてあげましょう」
 と言って、どこからともなくカレーパンを取り出す。
「・・・気持ちだけで結構です」
 それだけ言うと、俺は逃げるように教室から出て行った。
 二人が不思議そうに顔を見合わせていたが、無視した。


 中庭にやってきた。
 何の当ても無く、人気の無い方へやってきた。
「はぁ・・・、俺は何をやっているんだろう・・・」
 つい呟いてしまう。
 思い出してしまったことは仕方が無い。
 だが、俺の犯した罪は・・・?
 ―――し――ない――――
 まただ。
 頭に響いてくる。
「仕方なくない。
 俺が・・・もっと上手くやれば・・・」
 ―――つう―――
 涙が溢れ出してくる。
 何となく解ってしまった。
 頭に響いてくる声の主が・・・。
 どうして悲しい夢を見てしまったのか・・・
 でも、どうして・・・?


 午後の授業を消化し、放課後になった。
 学校を出て、路地裏に向かった。
 あの彼女と遭遇してしまった場所へ・・・。
「・・・今は何も無いか・・・。
 いや、それが当たり前だよな・・・」
 あのような事件は二度と御免だ。
 あれさえ無ければ、彼女はもっと幸せになれたはずだ。
 そして、俺がこのように思い悩むことも・・・。
 踵を返して、また歩き出す。
 今度は公園へ・・・。
 時はもう夕暮れ。
 真っ赤な落陽。
こんなに生々しく感じたのは久しぶりだ。
そして、思い出してしまう。
―――ピンチになったら助けてね―――
彼女が事件に巻き込まれる前に交わした、最後の言葉を。
「・・・」
気がついたら公園の前に着いていた。
そのまま敷地内の奥に踏み込む。
彼女を消してしまった場所へ。
公園内では、まだ子供たちの遊んでいる声が聞こえる。
「弓塚・・・」
 名前を呟く。
「・・・すまない」
 ―――あ――とう―――


 屋敷に戻り、夕食を摂ってからすぐに部屋に戻った。
 俺の顔色が悪いのを見て、三人とも心配していたが、
「少し休めば大丈夫だよ。
 だから、今日はもう休む」
 と誤魔化して、すぐに部屋に戻ってきた。
「・・・」
今日は早く寝てしまおう。
そうしなければならない気がする。
―――は―くき――――
彼女が呼んでいる。
だから・・・。


仄暗い部屋。
自分は寝転がって天井を見上げている。
ここは自分の部屋。
でも、夢の中。
これは漠然と理解できる。
そして、向かうべき場所も・・・。
普通に屋敷を抜け出し、因縁の場所へ向かう。
彼女を殺してしまった・・・あの公園へ。
街灯が点いている。
俺を導くように。
公園に着き、中に入る。
中は暗闇・・・。
だけど、一箇所だけ外灯が点っている。
その光の中に、ぽつん、と一人でベンチに腰掛けている。
彼女は寂しそうに、でも少しだけ期待に満ちた表情で座っている。
存在自体が死んだはずの『弓塚さつき』が、俺の夢の中で、何故
か、存在していた。


俺は彼女の前に立つ。
そして、
「弓塚・・・」
と、俺は何とかして声を絞り出す。
「えへ、やっと・・・やっと会えたね、遠野君」
 彼女が微笑みながら話しかけてくる。
「・・・どうして存在しているんだ?
 夢の中とはいえ、どうして弓塚の意識が存在しているんだ?」
 焦る意識の中、当たり前な疑問を口にする。
 俺の眼は、『直死の魔眼』は『モノ』が内包する死を、『線』とそ
れらを束ねる『点』を見ることができ、『線』をなぞるように切れば
その部分が消滅し、『点』を突けば『モノ』そのものが消滅する。
 そして、あの時確かに弓塚の『点』を突いた。
 だから、あの時に弓塚は死んだ。
 だけど、夢の中に彼女は出てきている。
「そう思うのはしょうがないよ。
 でも、私はこうやって遠野君の夢の中に存在できている。
 そして、あなたとお話をしている。
 勿論、遠野君の空想じゃないよ。
 でなければ、現実世界で遠野君に話しかけることなんてできない
 よ」
 微笑みながら、嬉しそうに彼女は話す。
「でも・・・本当にどうして私がここに存在できているのか、私に
も解らないよ・・・」
彼女の表情が少しだけ悲しそうになる。
彼女は立ち上がり、俺の目の前に立つ。
「きっと・・・私の気持ちが遠野君の後悔と記憶に重なったんだよ。
 だから、奇跡が起きて、私の意識を・・・魂を具現化できたんじゃ
ないかな。
 昨日の夢から私は遠野君の中に存在していた。
 今日、遠野君は私の呼びかけに気づいてくれた。
 私のことを思い出してくれた。
 本当だったら、それだけで満足とはいかないけど十分だった。
でも、やっぱり会いたかった。
私は我侭だから。
もう一度会って・・・」
彼女が、まだ呆けている俺の胸に顔を埋めてきた。
「・・・お話・・・した・・・かったよ・・・。
 もっと・・・もっと仲良く・・・なりたかった・・・」
 彼女は泣きながら、しがみつきながら自分の思いをぶつけた。
 俺にはかける言葉が無かった。
 今の俺には、彼女のことがとても愛しく思えた。
 でも・・・。
 俺には彼女の気持ちには応えられない。
「弓塚・・・俺は・・・」
 彼女は死者だ。
 それに・・・。
「・・・遠野君。
 無理に口にすることなんてないよ。
 今言ったことは私の我侭だから・・・」
 少し落ち着いたのか、彼女は顔を上げる。
 泣いて、赤く腫れた眼。
 現実とあまり変わらない。
「・・・今の遠野君には、翡翠さんがいる。
 それに、私は死者だからそんなに長くはいられない。
 多分・・・今夜には消えると思うの・・・」
「え・・・?」
 彼女は悲しそうに告げる。
「一夜限りの奇跡ってやつだよね。
 ずっと、ずっと一緒にいられたら・・・って思うけど、叶わない
ことを私は知ってる。
 だから、本当にこうして会えて、話ができるだけで満足なの・・・」
彼女は寂しそうに、精一杯に微笑む。
寝耳に水だった。
俺は何もできない。
彼女のあんな表情を見て、それでいて何もできない。
いや、一つだけ・・・
「弓塚・・・俺が眼を覚ましたら、すぐに消えるのか?」
 彼女を・・・
「うん・・・」
 少しだけ・・・
「なら、俺が眼を覚まさなければ、どのくらい俺の中にいられる?」
 彼女の願いを・・・
「・・・判らない。
 でも、少しは長くいられると思うよ・・・」
叶える・・・!
「じゃあ、俺は弓塚が消えてしまう瞬間まで、君と一緒にいるよ」
 これぐらいしか俺にはできないから・・・。
「え・・・?」
 少し躊躇った後、
「・・・あり・・・がと・・・う・・・」
 彼女はまた泣き出した。
 俺はそれを優しく抱きしめる。


 長い間、俺は彼女の隣に座り、二人で話していた。
 時の流れは現実と同じなのか、空には日が昇っている。
 他愛も無いこと。
 少し前のこと。
 最近のこと。
 さまざまなことを話し終えた頃、とうとう、
「私・・・そろそろ行かなくちゃ・・・」
 彼女とのお別れの時間が来てしまった。
 唐突に彼女は立ち上がり、背を向けて歩き出す。
 僅かだが震えている。
 きっと泣いているのだろう。
「ちょっと待って・・・!」
俺は彼女の腕を掴んで、引き止めた。
「俺はまだ・・・言わなくちゃいけないことを言ってない!」
 そう、言わなければならないこと・・・。
「・・・」
彼女は黙って反対を向いている。
そっと・・・そっと彼女を抱きしめる。
彼女は黙って俺に身を任せている。
「・・・俺は君に謝らなければならない。
 弓塚との約束を守れなかった・・・。
 それどころか、助けることができず、あまつさえ君を殺してしまった。
それは許されることじゃない。
弓塚に怨まれ・・・」
「そんなこと言わないで!」
 彼女は俺の言葉を遮った。
「そんなこと言わないで・・・。
 私はもう気にしてないよ・・・。
むしろ感謝してるんだよ・・・」
―――化け物になった私を殺してくれて―――
「・・・私が死ぬ間際に言ったよね・・・?
 『ありがとう』って・・・」
 彼女の肉体の質量が無くなっていく・・・。
「もしかして聞こえてなかったの?」
「いや、聞こえていたよ・・・」
 声も少しずつ透明になっていく・・・。
「ただ、それでも納得ができなかった・・・。
 自分を許せなかったんだ・・・!」
「やっぱり優しいね、遠野君は・・・」
 彼女は振り向き、俺の両頬に手を添える。
 彼女自身、半透明になっている。
 今も徐々に身体のあちこちから質量が失われていく。
 彼女は泣きながら微笑んでいる。
「バイバイ、遠野君。
 ありがと―――」
―――さぁぁぁ―――
彼女は消えてしまった・・・。
残っているのは、彼女と話した記憶だけ・・・。


「―――貴さ―起きて――さ―。志貴さま、起きてください」
翡翠の声で眼が覚めた。
頬に涙が伝っているのが感触で判る。
あいも変わらず『死の線』が見えている。
いい気分ではない。
涙を拭き、それを消すための眼鏡をかけてから身体を起こし、起こ
しに来てくれた翡翠に挨拶をする。
「おはよう、翡翠」
「・・・おはようございます、志貴さま・・・。
 今日はどうなされたのですか?
 寝ておられたときに涙を流しておられたご様子でしたが・・・」
翡翠は心配そうに尋ねてくる。
「大丈夫だよ・・・。
 少しだけ悲しい夢を見ただけだから・・・」
そう・・・彼女との永久の別れを・・・。
「・・・今何時かな?」
 できるだけ普段と同じように聞いてみる。
「もうお昼過ぎです。
 秋葉さまもお怒りを通り越して、呆れられておりました」
・・・それもそうだろう。
「・・・今日は学校を休むよ。
 体調は悪くないけど、さすがに午後から行ってもな」
 翡翠に笑いかける。
 しかし、
「既に学校の方へは連絡を入れてあります。
 ただ、明日からはこのようなことは無いようにお願いいたします」
 などと、少し拗ねたように言われてしまった。
「・・・大丈夫だよ。
 明日からは日常通りに戻るから・・・」
そう、彼女が失ってしまった分の日常も俺は享受しよう。
それは、彼女も望んでくれる。
翡翠と・・・七夜さんや秋葉と・・・。
「・・・そうしてもらわないと困ります」
 翡翠が拗ねた声で抗議していたが、俺は笑って流した。



―――END―――
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プロフィール

時雨―9

Author:時雨―9
現在大学生・・・死亡フラグ立ちまくりの毎日(笑)
趣味・嗜好・・・三国志、アニメ、漫画、ゲーム、のいぢ?ゲームは主に音楽ゲームをプレイ。
人生・・・多分、仲間内では1番運が無い人間。今までに何人もの怨

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